英国の動物学者クリス・バッカム氏がジャイアントパンダは絶滅させればいいと述べた。
ジャイアントパンダ、絶滅させればいい=英動物学者

英BBC放送の司会者でもある動物学者のクリス・パッカム氏(48)が、自然保護論者たちはジャイアントパンダへの支援を断ち、そのまま絶滅させるべきだ、などと発言した。英誌「Radio Times」で語った。
 パッカム氏は、ジャイアントパンダについて「不運なことに、大きくてかわいいし、WWF(世界自然保護基金)のシンボルでもある。われわれはパンダの保護に何百万ポンドも(何億円も)つぎ込んできた」とした上で、「支援を断つべきだと思う。一定の尊厳をもって絶えるのを放っておこう」などと述べた。
 ジャイアントパンダは、中国南西部の山岳地帯に生息しており、ササなどを食べて暮らしている。WWFによると、その生息個体数は約1600頭。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090924-00000286-reu-int

英国の動物学者クリス・バッカム氏がジャイアントパンダは絶滅させればいいと述べたそうだ。

この論理、無茶苦茶なんじゃないだろうか?

もしも、ジャイアントパンダが自然の摂理によって数が減少しているのならば、一つの意見としてありうる発言だ。でも、ジャイアントパンダの減少が人為によるものだとすれば、この意見はあまりにも傲慢だ。
1869年3月11日、博物学に長けたフランス人宣教師のアルマン・ダヴィドが(現在の)四川省西部宝興県にて地元の猟師が持っていた白黒模様のパンダの毛皮を欧米人として初めて発見した。後日、パリの国立自然史博物館に毛皮と骨などを送った。これがきっかけとなり、ジャイアントパンダの存在が広く知られるようになり毛皮目当てに狩猟ブームになった。20世紀になると絶滅の危機を迎えていた。http://wapedia.mobi/ja/ジャイアントパンダ

つまり、ジャイアントパンダの減少の原因は、欧米人にあるのだ。そして、その張本人(欧米人)である英国のクリス・バッカム氏が「支援を断つべきだと思う。一定の尊厳をもって絶えるのを放っておこう」と述べているという、この傲慢さ。

なおかつ、ジャイアントパンダは、人間が繁殖に成功した数少ない絶滅危惧種ではなかったか?
1970年代半ば、竹の一斉開花・枯死がパンダの生息地北部一帯で発生し、多くのパンダが餓死した。この現象は何年かに一度起こるもので、竹は実生からの発芽のみとなる。当時の生息数(個体数)調査によると、生息数は約1000頭と明らかに少なく、中国政府にパンダの危機的状況を警告した。http://www.wwf.or.jp/activity/wildlife/lib/giantpanda/index.htm


この70年代半ばに約1000頭とされた生息数が現在約1600頭へと増加している。

欧米人が絶滅の危機にまで落としいれ、アジア人がやっと生息数を1000頭から1600頭へと増加させたジャイアントパンダを、張本人の英国人が「絶滅させろ」と述べる。

あまりにも酷い話だ。

チケット制のオンライン英会話ならPEN